ヤニス・バルファキスの『父が娘に語る 美しく、深く、壮大で、とんでもなくわかりやすい 経済の話』(関美和訳、ダイヤモンド社、2019年)は、経済学入門として最適の本である。小説 やSF映画などもネタにして、楽しく読んでもらいたいという著者の思いが伝わってくる。 わかりやすい説明と、熱い語り口がすばらしい。世界中で絶賛されているという評価も決して誇張ではない。 バルファキスは1961年にアテネに生まれた。2015年の経済危機の折に財務大臣を務め、 大幅な債務帳消しを主張し、この主張は国民投票でも支持された。現在はアテネ大学で経済学を教えている。「訳者あとがき」には、「革ジャンにスキンヘッドでバイクを乗り回し、 マスコミには揶揄まじりに『政界のブルース・ウィリス』と書かれたこともあります」(245 頁)とあり、型破りの先生のようだ・・・[全文を読む]
◇続・18歳の読書論―図書館長からのメッセージ 晃洋書房, 2014年8月発行
◇新・18歳の読書論―図書館長からのメッセージ 晃洋書房, 2016年2月発行
◇19歳の読書論―図書館長からのメッセージ 晃洋書房, 2018年2月発行
◇20歳の読書論―図書館長からのメッセージ 晃洋書房, 2020年4月発行
◇大学1年生の読書論 ―図書館長からのメッセージ 晃洋書房, 2022年2月発行
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【2020年6月】 コロナから見る世界―共存と侵略をめぐる問い―